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新谷結奈は五指をぎゅっと握り締めた。周囲の空気が、すっと冷え込む。

菅田結花が挑発するように新谷結奈の肩へ腕を回し、わざと声を抑えて囁く。

「新谷結奈。私に逆らうなよ。新谷家は菅田家と取引したいんだろ」

背筋が粟立つほど不快だった。結奈は背中をぴんと張る。

けれど、下には無数の視線。さらに報道のカメラ。ここで振りほどけば、騒ぎになる。結奈は歯を食いしばって耐えた。

――次の瞬間。

菅田結花の腕が、間宮校長に持ち上げられた。

間宮校長は菅田結花を横目に睨み、低い声で叱る。

「壇上で何をしている。みっともない。表彰台では礼儀と節度を守れ」

菅田結花は舌打ちを飲み込み、腕を引っ込...

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