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新谷結奈はその声を聞いた瞬間、胸の奥がざわついた。さっきまで穏やかだった表情から温度が消え、冷たい気配だけが残る。

新谷奈津子が満面の笑みで歩み寄り、吐き気がするほど甘ったるい声で言う。

「結奈、ほんとにお母さんのいい子ね。今日のあなた、最高だったわ。お母さん、誇らしい」

新谷結奈は気づかれない程度に身を引き、触れられるのを避けて鼻で笑った。

「ずいぶん白々しいですね。いつから私の母親ぶるようになったんですか」

少し前まで警察署で署名を迫り、平手打ちでもしてやりたい顔をしていたくせに。今さら母娘の美談でも演じるつもり?

新谷奈津子は怒りを見せなかった。新谷結奈が新谷家の面目を取り...

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