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藤井翼は黒のスーツに身を包み、圧のある気配をまとっていた。ゆったりと歩み寄り、その視線で山口拓也を射抜く。

低く冷えた声が落ちる。

「お前、占い師にでもなったのか。俺の死期まで当てられるって?」

山口拓也の表情が一瞬、引きつった。

「藤井翼。周りは知らなくても、俺が知らないとでも? お前が病気なのは事実だろ。隠したいんだろうけど、俺は結奈に言ってやる」

「結奈、お前は知らないだろ?」

山口拓也は勢いよく振り向き、悪意を隠さず煽り立てる。

「藤井翼は、ちょっとしたことで気絶する病気なんだ。けっこう怖いぞ」

新谷結奈は眉ひとつ動かさず、落ち着いた声で返した。

「知ってるよ。最近...

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