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新谷結奈は身をかがめ、後ろの席の学生に丁寧に声をかけた。

「すみません。私の物、見ませんでしたか」

「見てない」相手は首を横に振る。

近くの席にも一通り聞いて回ったが、返ってくるのは同じ答えばかり。結奈は監視カメラを確認しようと、席を立った。

そのとき、ひとりの女子学生が近づいてくる。

彼女は声を落とし、結奈の耳元へ身を寄せて囁いた。

「新谷さん。さっき、目がすごく大きくて、鼻がやたら高い女の子が入ってきて、あなたの物を持っていったよ」

結奈の脳裏に、すぐ新谷芽衣の顔が浮かんだ。

芽衣は子どもの頃、やんちゃが過ぎて階段から落ち、鼻を折ったことがある。それで幼い頃に整形して以来...

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