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中村賢也はルームミラー越しに、藤井翼の表情をそっと窺った。理由は分からない。だが、藤井翼から濃い嫉妬の匂いが立ち上っている気がした。

中村は小さく頷く。

「藤井社長。広告主どもには、独占契約の書面を見せます。余計な期待はさせません」

藤井翼の考えは分かりきっている。新谷結奈をスポンサーとして支えられるのは、藤井翼だけ。他の誰にも、指一本触れさせるつもりはない。

藤井翼は目を閉じ、シートに身を預けた。休んでいるように見せながら、脳裏に浮かぶのは新谷結奈の姿ばかりだ。

今日は一日、結奈に会っていない。学校で、ちゃんとやれているのか。

――そんなことを考えた瞬間、藤井翼は自分の思考に眉...

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