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新谷結奈は耳たぶが熱を帯びて真っ赤になり、鼓動もどんどん大きくなっていく。藤井翼にまで聞こえてしまうんじゃないか、と本気で疑ったほどだ。

男の人とこんな至近距離になるのは、いつぶりだろう。角度があまりにも際どい。少しでも身を引けば、藤井翼のどこに触れてしまうのか分からない。

藤井翼は、新谷結奈の髪からふわりと漂う花の香りを嗅ぎ取った。はっと我に返り、さっと一歩、後ろへ退く。

気まずさを隠すように話題を変える。

「気をつけろよ。花瓶、割れなくてよかった」

張り詰めていた新谷結奈の背中が、ふっと緩む。藤井翼の言葉に乗って答えた。

「ほんと、割れなくてよかったです。割ったら弁償ですもん...

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