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新谷結奈は新谷浩市の手を振りほどき、冷えた声で言い放った。

「私はここで働くの。邪魔しないで」

新谷浩市は振り返る。

「結奈! そんなに金に困ってるのか? 前にも言っただろ。足りないなら俺に言え。俺が出す」

新谷結奈はレジカウンターへ戻り、新谷浩市を氷みたいな目で見た。

「困ってるよ。だから今は、自分で稼ぎたい。新谷家の人間から1円でも受け取ったら、こっちの命が半分削れる」

「そんなことにはならない。必要なら、俺が個人的に渡す。あいつらには言わない」新谷浩市は本気で気遣っている顔をした。これなら結奈も折れる、とでも思っているみたいに。

――分からない。

新谷結奈は、ますます新...

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