第120章

その時、一人の男が近づき、篠崎アエミの腰になれなれしく手を伸ばそうとした。

アエミはよろめきながら後ずさる。

「失せなさい!」

男の顔色が変わる。手を上げようとしたその瞬間、岩田延一が割って入り、アエミを背後に隠すようにして立ちはだかった。保護者そのものの姿だ。

「踊るのはいい。だが、俺の目の届く範囲でだ」

それが岩田延一の譲れない条件だった。

篠崎アエミはへへと笑う。

「はーい!」

彼女の潤んだ瞳には、榎田神也の端正な顔が幻のように浮かんでいた。

音楽が響き渡る。彼女は瞳を閉じ、リズムに身を委ねて身体を揺らす。

絶世の美貌、艶やかな肢体……。

周囲の多くの男たちが、そ...

ログインして続きを読む