第179章

榎田神也は片眉を跳ね上げた。「どうやって気づいた?」

「さあね。ある日突然、すり替えられていたのよ」

榎田神也は細長い指でデスクを苛立たしげに叩いた。その表情は陰鬱だ。「いいだろう、上等だ。調査を続けろ」

「承知しました。ここ数日、鈴木のお嬢様から連絡がありまして、その……」

「放っておけ」

榎田神也は淡々と言い放つと、掃き出し窓のそばへと歩み寄り、外の景色を見下ろした。

太陽が西に傾き、海面が煌めいている。彼は煙草に火をつけ、深く紫煙を吸い込んだ。「図に乗りやがって」

再び目が覚めると、外は漆黒の闇に包まれていた。

篠崎アエミは軽く頭を叩いた。

少し仮眠を取って仕事に戻る...

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