第185章

篠崎アエミはそれを止めることなく、おばあちゃんに手を貸して食卓へと案内した。

テーブルには色とりどりの朝食が並んでいる。まさに選り取り見取りだ。

だが、おばあちゃんは箸をつけようとはせず、慈愛に満ちた眼差しを榎田神也に向けた。

「神也くん、あんたもずいぶん立派になったねぇ。本当に惜しいことだよ。うちの孫娘とは縁がなかったんだねぇ」

「鈴木芽衣ちゃん、あの子にも会ったけど、いい子じゃないか。幼馴染で育った二人ならお似合いさ。これからは、あの子を大事にしてやるんだよ」

ガーン。

その短い言葉は、まるで青天の霹靂のように榎田神也を打ちのめした。

榎田神也は愕然として顔を上げ、おばあち...

ログインして続きを読む