第197章

一瞬にして、ロビーは静寂に包まれた。

三人は黙り込み、まるで赤の他人であるかのように言葉を交わさない。

数時間後、飛行機が着陸した。

篠崎アエミは中村景が持っているスーツケースに視線をやり、何度も取り返そうと手を伸ばしたが、そのたびに榎田神也に遮られた。

一行は空港を出た。

篠崎アエミが唇を動かし、何かを言いかけたその時、林田涼子が猛ダッシュで駆け寄ってきた。

「親愛なるアエミ! よかったあ、無事に解決して! まさかあんたのそばに、ずっと守ってくれる勇敢な騎士様がいたなんてね!」

二人は勢いよく抱き合う。

榎田神也がそこにいるのを目にすると、林田涼子は大げさな身振り手振りを交...

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