第206章

ドアが開いた瞬間、艶めかしい香りが鼻をつく。

入江宝夢は怒りを露わにした。「よくもまあ、このクズが。私たち家族を一生足手まといにするつもり?」

激昂した彼女は腕を振り上げた。

篠崎アエミは表情を凍らせ、脱力した体で反撃を試みる。

だが、その手は空中で止まった。

入江宝夢は驚愕の表情で榎田神也を見つめた。「どういうこと? この女のために叔母である私を打つの?」

「聞きたいのは俺のほうだ。何をするつもりだ」

榎田神也は彼女の腕を掴み、冷徹な視線を向ける。「俺が飲んだ酒に何を混ぜた」

「な、何もしてないわよ!」

入江宝夢の声が裏返り、視線が泳ぐ。

その態度を見れば一目瞭然だった...

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