第233章

テントの中には、男の荒い息づかいが絶え間なく響いていた。

汗だくになったふたりが、ぴったりと抱き合っている。

篠崎アエミが声を抑えてささやく。

「いったいどういう状況なの。こっちの手筈は整ってるんでしょうね?」

「当たり前だろ」

榎田神也はテントの外に一瞥を投げてから口を開いた。

「こいつら、道徳心なんて一ミリもない。お前も奴らのやってることを知ったら、吐くぞ」

そう言って、横に置いてあったポケットからスマホを取り出す。

調査してきた資料を開き、画面をアエミの前に向けた。

ほんの数秒、視線を走らせただけで、篠崎アエミの胃の中がぐるりとひっくり返る。

こいつらは、悪魔だ。

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