第234章

「大丈夫、わたし分かってます! でも、もう全部事情は整理しましたよ。今回の件で、あなた達は完璧に安和家を敵に回しましたね」

上沢社長はそう言って、調べ上げた資料を差し出してきた。

その資料の多くは、篠崎アエミはすでに目を通している。

けれど、安和家に関するページに視線が触れた瞬間、身体がびくりと震えた。

「……これは?」

「向こうの身内の一人が逃げました。だから、君達も覚悟しておいたほうがいい」

仇には仇がある。

借りには借り主がいる。

榎田神也が今回安和家を狙い撃ちにしたのは、突き詰めれば篠崎アエミの仇を討つためだ。

だからこそ。

上沢社長は、安和家が我に返ったときに、...

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