第246章

 無意識のうちに手が伸びて、彼の顔立ちをなぞるように指先が滑っていく。

 この整った顔、何度見ても見飽きない。

 ふたりとも、肌と肌をさらしたまま、何ひとつ身に着けていない。

 引き締まった筋肉が目に入った瞬間、篠崎アエミはつい喉を鳴らし、その手が勝手にそちらへと吸い寄せられていった。

 もう少しで硬い筋肉に触れそうになった、そのとき。

 頭の上から、じっと注がれる視線を感じる。

 はっとして顔を上げると、漆黒の瞳と真っ向からぶつかった。

 陽光の下、その瞳はきらきらと輝き、底にはとろけるような優しさがたゆたっている。まるで、尽きることのない深い想いが宿っているかのように。

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