第249章

車はそれぞれ大通りを走っていく。

窓の外の景色が、びゅうっと後ろへ流れていった。

高級車の後部座席で、篠崎アエミは榎田神也の膝の上に、無理やりまたがらされていた。

あまりに挑発的な体勢。

ふたりの体はぴったりと密着していて、太腿の間から、熱を帯びた硬いものの存在がはっきりと伝わってくる。

篠崎アエミは顔いっぱいに居心地の悪さを浮かべ、何度も彼を押しのけようとする。けれど男の腕は万力みたいに強く、彼女の腰をがっちりと抱え込んで離さない。

「わたしと一緒にいてくれるって、約束したよな」

腕の中の女がもぞもぞと動くのに気づき、榎田神也は心底不満そうに眉を寄せる。ぐっと顔を寄せると、薄...

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