第288章

道理で言えば、篠崎アエミスタジオがさらに大きくなろうと思うなら、いちばん相性のいい相手は榎田神也だった。

榎田神也の庇護があれば、国内で伸びるどころか、海外まで視野に入る。

そのくらい、篠崎アエミだって分かっている。分かったうえで、望まない。

彼ときっぱり線を引きたい。できることなら、二度と顔も合わせたくない。

その意地の張った表情を見て、榎田神也は小さく笑った。

「分かった。お前の計画には口を出さない。叔母さんの件は、俺が片づける」

「……それなら、ありがとうございます」

篠崎アエミの礼は、どこかしぶしぶだった。

榎田神也はまた低く笑う。

「飯、付き合え」

断る隙すら与...

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