第313章

バン。

頭と頭がぶつかった。

くらりと視界が揺れて、床に倒れそうになる。篠崎アエミは額を押さえ、よろめきながら部屋を飛び出そうとした。

――その瞬間、頭皮が引きつった。

振り返ると、入江宝夢が憎しみをべったり貼りつけた顔で立っていた。

「殴ったな。殺してやる」

髪を鷲づかみにされ、頭皮ごと引き剥がされそうな痛みが走る。

篠崎アエミの中で何かがぷつりと切れた。振り向きざま、入江宝夢の頭を両手で掴む。

バン、バン、バン、バン……。

頭と頭が何度もぶつかり合い、鈍い音が廊下に響いた。

「お前ら、何してる!」

怒鳴り声。

篠崎アエミはまるで狂ったみたいに、ただひたすら打ちつけ...

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