第63章

午後の時間はあっという間に過ぎ去った。

木村絵美のライブ配信はこれといった見せ場もなく、反応はいまいちだった。

一方、安藤京子は午後ずっとネット民に叩かれ続け、額に青筋を浮かべて怒り狂っていたが、その怒りをぶつける場所もなかった。

最も穏やかな空気が流れていたのは、篠崎アエミの配信枠だ。

午後の間、榎田神也との絡みはほとんどなかったにもかかわらず、コメント欄は二人のカップリングを妄想して勝手に盛り上がっていた。

サングラスとマスクで顔を隠しているのに、どこを見て親密だと思ったのかは謎だが。

ようやく配信が終了した。

篠崎アエミは裁断し終えた生地を見つめ、大きく息を吐いて椅子に癱...

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