第36章 餃子

「うん!」葉田知世の目が少し潤んで、急いで顔を背けた。

藤原羽里は彼女の返事を聞いて、ようやく嬉しそうに笑った。

「さっき俺を何て呼んだ?もう一度聞かせてくれ」彼は彼女の頭に軽くキスをした。

「え?」葉田知世は驚いて顔を上げ、彼を見つめた。

「さっき葉田雲子に何て言った?」藤原羽里の手はすでに彼女の腰を撫で回していた。

葉田知世は少し考えた。

「あなたは私の…男だって?」彼女の顔が急に熱くなった。

「その言葉をいつも心に刻んでおけよ」藤原羽里は言った。

「今はまだ…」後の言葉は藤原羽里の唇で塞がれた。

葉田知世は今でも藤原羽里が自分にどんな感情を抱いているのか確信が持てない...

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