第292章 嫉妬

白石凛がふたを開けると、精巧な小箱の中には一本のネックレスが静かに横たわっていた。

ネックレスの紐はシンプルな黒い縄に過ぎなかったが、そこにぶら下がっているペンダントトップは、驚いたことに木でできていた。

「木製なんですね」

白石凛は目を輝かせた。

「とても個性的です」

竜本進介はにこりと笑う。

「この前、会社で木彫り展に投資しましてね。職人さんの作業を見ていたら面白くなって、数日ほど教わったんですよ。白石さん、どうか嫌がらずに受け取ってください」

竜本進介の誠実そうな顔を見て、白石凛は微笑んだ。

「そんなことありませんよ。本当に素敵です」

「よければ、試しに着けてみません...

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