第92章 私から彼に迎えを頼んだ

白石祖母の初七日を迎えたこの日、白石凛は喪服の黒いロングドレスに身を包み、朝早くから霊園を訪れていた。

遺影に使われた写真は、あの日、彼女たちが遊園地へ連れて行った時に撮ったものだ。

彼女は白菊を献花し、傘を差して佇む。傘を打つ小雨の音は、まるで悲鳴を上げる旋律のように響いていた。

背後から足音が聞こえたが、白石凛は振り返らなかった。

「お祖母さんを見送りに来たんだ」

西園寺昴の声は嗄れていた。

「凛、また痩せたんじゃないか」

白石凛は無言で場所を空けた。黒い喪服が、彼女の痩せ細った体をいっそう際立たせていた。

「ありがとう」

「そんな他人行儀なこと言わないでくれ」

西園...

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