第97章 対面の礼

「申し訳ございません、黒木社長。これは我々スタッフの手落ちです。早急に調査いたします」

黒木蓮は眉をひそめたが、それ以上スタッフを責め立てることはせず、監視カメラの映像を送るよう指示した。

「誰かが私を狙ったのか?」

しかし、ここは港エリアだ。彼女には、この地域に知人などほとんどいないはずだ。

「とりあえず、上へ行こう」

「ええ」

白石凛は、自分が黒木蓮の腕にしっかりとつかまっていることに、まったく気づいていないようだった。

二人はそのままエレベーターへと姿を消した。

ホテルの外では、西園寺昴がその一部始終をはっきりと目撃していた。

さっき、白石凛はあろうことか、あの黒木蓮...

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