第23章 病院に行かなきゃならない

土砂降りの雨。凍えるように冷たい路地裏。幼い彼は仇に追い詰められ、逃げ場のない袋小路で全身傷だらけになり、隅に丸まって虫の息だった。

意識が霞む中、小さな影が古びた傘を差し、よろよろと駆け寄ってくる。痩せた身体で、彼の前に立ちはだかった。

「怖がらないで。私が助けるから……」

熱にうなされ、頭がぼうっとする。彼は全身の力をかき集め、やっとのことで掠れた声を絞り出した。

「……俺はいい。行け……」

この状況じゃ、仇はいつ戻ってきてもおかしくない。もう逃げ切れない。

無関係な人間まで巻き込みたくなかった。

けれど少女は立ち去るどころか、着ていたコートを脱いで彼に掛け、細い腕で必死に...

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