第33章 あなたも彼にキスされるとこんなに蕩けるの?

髙野拓海が書斎へ足を踏み入れると、背後で重い扉が鈍い音を立てて閉まった。

内田文也はノートパソコンを抱えて一歩前に出ると、背筋を正し、恭しく告げる。

「髙野社長。西田家の防犯カメラ映像、すべて吸い上げました。とくにパーティー会場と、社長がお通りになった廊下エリアを重点的に」

髙野拓海は張りつめたこめかみを指で揉み、掠れた声で命じる。

「……流せ」

内田は頷くと、すぐさま再生ボタンを押した。

画面に映し出されたのは誕生日パーティーの光景。グラスが鳴り、笑い声が交錯し、シャンデリアの光が人々の顔を白く照らす。仕草のひとつひとつまで、妙にくっきりと見える。

髙野拓海が視線を落とす。

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