第40章 バッグが引き起こした争い

青木琴子は何年もの間「浮気相手」という汚名を背負ってきた。計算高い頭脳で、やっとの思いで林田家の好感を勝ち取ったのだ。今では、林田家の外では、もはや林田城の本妻のことを覚えている者はなく、青木琴子がどのように「浮気相手」から正妻の座を奪ったかという事実さえも、すっかり忘れ去られていた。

林田城はこれを聞くと、面倒なことになるのを恐れ、青木琴子に忠告した。「早いうちに追い出せ。俺の顔に泥を塗るな」

その時。

林田寧々が鈴木遠の腕を取り、正式に登場した。

鈴木遠の両親も出席していた。

彼らは皆、正装で現れていたが、鈴木家が林田寧々という嫁に対してあまり満足していないことは明らかだった。...

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