第217章 逃れられない

千葉晴美が中へ入ったとき、会場はすでに人で埋まっていた。だが晴美は賀川令に命じ、記者連中をまとめて追い払わせた。こんなもの、記事にでもされたら終わりだ。

報道されてしまえば、古宮桐也がわざわざ調べる必要なんてない。調べなくても、答えが出る。

そもそも今日の彼女は、このプロジェクトの責任者として来たわけじゃない。ただの顔出し――形式だけ踏んで帰るつもりだった。

賀川令が駆け寄ってくる。

「ボス」

「今日来てる中で、うちの基準に合う協力先は?」

晴美は挨拶もそこそこに、いきなり本題へ切り込んだ。

「います。トータル商事の方です。最近、新規案件が当たってかなり儲けたらしくて。ボスの案...

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