第233章 彼には問題がある

「それなら――諏訪社長にはお引き取り願いましょう」

千葉晴美は諏訪陽向をまっすぐ見据え、落ち着き払って言い放った。

諏訪陽向は面白がるように口角を上げる。

「ほう? 古宮夫人はずいぶんお顔が広い」

ざわ、と周囲が小さく揺れた。ひそひそ声が波のように広がっていく。

「古宮夫人って、ただの飾りでしょ。見た目だけ」

「そうそう。ここは古宮社長の庭なのに」

「社長に可愛がられてるからって、調子に乗りすぎ。あとで痛い目見るわよ」

「替え玉で嫁いだ女のくせに。千葉家なんてあんななのに、よくそんな態度取れるよね」

……。

声は大きくも小さくもない。ちょうど、晴美の耳に届く程度。けれど晴...

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