第70章 千場であって、千葉ではない

古宮美咲は、千葉晴美の言葉にすっかり頭をかき乱されていた。だって、自分の目ではっきり見たのだ。見間違えるはずがない。

あわててスマホを取り出し、画面を開いて千葉晴美に突きつける。

「ほら、これ、あんたの名前でしょ?」

「千葉晴美って名前なのは合ってるわ。でも、『千葉』じゃなくて『千場』」

「えっ……なんで?」

古宮美咲は信じられなかった。まさか自分ももうそんな歳で、名前まで見誤るようになったというのか。

身を乗り出して画面を覗き込んだ瞬間、思わず「うそでしょ」と叫びそうになる。

本当に『千葉』じゃなくて『千場』だった。

でも昨日は、たしかに千葉晴美の名前だと思ったのに。しかも...

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