第90章 あなたの夫が高価を出した

十数秒待っても千葉晴美が口を開かない。

怖じ気づいたのだと思ったのか、小林聡子の目元にはいっそう得意げな色がにじんだ。

「無理なら無理で、あたしたちも理解はできますよ? だって田舎から出てきたばかりなんですし。この仕事をこなせてるだけでも上出来ですもの。あなたに、あんまり多くは期待できませんし」

そう言うと、小林聡子はくるりと身をひるがえし、山本小晴へ目配せした。

山本小晴はうなずき、成り行きを見ていた同僚たちに向かって声を張る。

「はいはい、みんな仕事に戻ってね。千葉晴美さんがうちの親睦会に出たくないって言うなら、無理強いはやめましょう? だって彼女、わたしたちとはいろいろ違うん...

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