第93章 君を無事に守る

古宮桐也は堪えきれず、くっと笑った。

「そんなに緊張してどうする?」

「急いでるんでしょ。早くして」

千葉晴美は胸の奥がざわついて、苛立ち混じりに急かす。けれど本当は、焦りよりも緊張が大きかった。

古宮桐也が彼女の裾をそっと持ち上げる。ひやりとした風が入り込み、晴美は思わず肩をすくめた。

白い、と思ってはいた。だが、ここまでとは。

きめ細かい肌が淡く光り、触れればすぐ熱を奪ってしまいそうだ。

腰のあたりに、深い青あざ。さっきの相手が容赦なくやったのが一目でわかる。これだけのものを負って、平然としていたのか。普通なら立っていられない痛みだろう。

温かくも冷たくもない指先が、傷の...

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