第151章 なぜ瑠璃姉さんを娶らない

電話は、ワンコールも待たずに繋がった。向こうから、陸奥司の焦りを含んだ声が聞こえる。

「もしもし?」

二階堂瑠璃は瞬時に声色を変えた。

「ツカサ、七海ちゃんが……七海ちゃんがここにいるの。さっき一人でここへ走ってきて、ひどく泣いてて、私……」

「すぐに行く!」

陸奥司は彼女の言葉を遮り、有無を言わせぬ切迫した口調で答えた。

通話を切った後、二階堂瑠璃はソファで大人しく座っている七海に目をやり、勝ち誇ったような笑みを浮かべた。そして、足早に浴室へと向かう。

……

陸奥司と西園寺琴音は、車を飛ばして二階堂瑠璃のマンションに到着した。

二人がドアの前に立ち、陸奥司が手を上げてノッ...

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