第170章 銃撃戦再び勃発

西園寺琴音はカッと目を見開き、背筋に冷たいものが走るのを感じた。

万事休すか。

彼女は反射的に、生傷だらけの体を無理やり起こし、脱兎のごとく駆け出そうとした。

「琴音!」

山闇の静寂を引き裂くように、聞き覚えのある叫び声が響いた。

この声は……。

西園寺琴音は凍りついたように足を止め、自分の耳を疑った。

軋むような身体をねじって振り返ると、逆光の中、一台の車が停まっているのが見えた。

ドアが開き、背の高い人影が、どこかぎこちない動作で降りてくる。

ヘッドライトがその輪郭を浮かび上がらせる。顔は闇に溶けて見えないが、そのシルエットから滲み出る馴染み深い感覚に、西園寺琴音の心臓...

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