第190章 転院

彼女は陸奥司の前に歩み寄ると、顔を上げ、拒絶を許さぬ口調で告げた。

「陸奥司、話があるの」

陸奥司は彼女を見つめ、無言でそれを許した。

「さっきの真夏の言葉、あなたも聞いたはずよ」

西園寺琴音の声には、反論を封じる力が宿っていた。

「二階堂瑠璃は、故意に真夏を傷つけた疑いがあるのよ! あなたが信じるかどうかなんて関係ない。あんな危険な女を、これ以上あの子に近づけさせるわけにはいかないわ!」

彼女は一呼吸置き、条件を突きつけた。

「今日から、二階堂瑠璃を真夏と七海に一切接触させないで。どんな理由があろうと絶対にダメ。もしそれができないなら——」

西園寺琴音の瞳に、悲壮な決意が宿...

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