第212章 遺言状を作成する

二階堂瑠璃の泣き混じりの声が、静まり返った病室の入り口でやけに耳障りに響いた。

その涙ながらの訴えは、ただでさえ心労の重なる祖母の眉間の皺を、さらに深く刻ませるだけだった。

陸奥勝則が今こうしてベッドに横たわっているのは、誰あろう、目の前でめそめそと泣いているこの女が元凶なのだ。

それなのに、今またのこのこと現れては殊勝な言葉を並べ立てる。こんなものは気休めどころか、不快感を煽る雑音でしかない。

祖母が口を開き、彼女を追い払おうとしたその時――甲高い稚児の声がそれを遮った。

「瑠璃お姉ちゃんは悪くない!」

七海が陸奥司の背後から猛然と飛び出し、再び二階堂瑠璃を庇うように立ちはだか...

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