第150章本物か偽物か

「わたし……イワンと一緒に来たの」

マヤは、ジェームズには自分の表情など見えないと分かっていながら、わざとらしく俯き、はにかんだ笑みを浮かべた。

「それでね、ジェームズ。あなたを探しに来たの。伝えたいことがあるから」

そう言いながらマヤは携帯電話を取り出し、さっき撮った写真を表示すると、ジェームズの目の前へぐいっと突きつけた。

「さっき、あっちでエミリーを見たの。あの子、芸術的な価値なんてない絵に二百万ドルも払ってた。全部、ある男のために」

それを聞いて、ジェームズはわずかに眉をひそめた。

マークがマヤの携帯に目をやる。写真は至近距離から撮られていて、像はくっきりと鮮明だった。撮影...

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