第237話コールドエミリー

エミリーは目の前の、美しく包まれた贈り物の箱を身じろぎもせず見つめていた。ジェームズがいったい何を言いたいのか、どうにも掴めない。

「ジェームズ、仕事の話をしましょう」

エミリーは眉をひそめ、個室に飾られた恋人同士のムード満点の装飾などまるで目に入らないといったふうに無視した。

ジェームズはエミリーの冷たさが気に入らないらしく、彼女の顔に視線を据えたまま、冷ややかに言った。

「まずは贈り物を見ろ」

「働いて得たわけでもないご褒美は受け取れないわ。あなたの贈り物なんて、受け取れない」

それに、あの誕生日なんて、そもそも存在しなかったのだから。

「おまえは俺の妻だ。俺からの贈り物を受け...

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