第256話この人の反監視能力はなかなかいい!

「興味ない」

エミリーの返事はきっぱりとしていて迷いがなく、そばに立っていたザイラをひどく気まずい気持ちにさせた。

ザイラはここしばらく密かにエミリーを観察していたのだが、見れば見るほど自分の目に確信が深まっていった。エミリーには、どこか特別な気配がある。もし芸能界に入れば、その卓越した資質で一気に跳ねるに違いない。

デビュー当時のオルトンより、何倍も人気者になるかもしれない。

ザイラは才能を何よりも大切にしてきた。しばらく様子を見続けた末、つい口を開かずにはいられなかったのだ。

まさかエミリーが、ためらいもなく拒むとは思いもしなかった。

それでもザイラは諦めたくなかった。しばし沈...

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