第272章すべての計画を使い果たす

「私に、何を望んでいるの?」

エミリーは胸の内でそっとため息をつき、しぶしぶ話題を変えた。

「本題はね。数日後に友人がジュエリーデザインの展示会を開くの。チケットを一枚もらったんだけど……エミリー、よかったら見に行かない?」

ジュエリーデザイン。

その言葉を聞いた瞬間、エミリーの視界がふっと揺れた気がした。

大学時代、彼女はジュエリーデザインを専攻し、「ヴィオレット」という名でいくつものコンペに参加しては賞を重ね、デザイン界でそれなりの名を知られるようになった。

ここ数年も「ヴィオレット」の作品は途切れず発表されていた。だが、その出来は以前の足元にも及ばない。まるで、ある日を境に生...

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