第71話彼女はその場で復讐する

エミリーは黙ったままジェームズの体を支え、階段を上がらせた。途中、一言もない。その沈黙が、じわじわとジェームズを落ち着かなくさせる。こんな息の詰まる静けさなら、いっそエミリーに言い返されているほうがましだった。

「なあ、なんで黙ってるんだ?」ついに彼が訊いた。

「言ったでしょう。あなたとメイソンを引き離すのは、あなたのためよ。メイソンはプロのナニーに任せたほうが、ずっといいケアが受けられる。それにあなたは自分の立場をわきまえて、私の世話をしなさい。ほかのことを考えるのはやめて」エミリーは鋭い調子で言い返した。

もしジェームズに目が見えていたなら、エミリーが向けている殺意じみた視線に気づい...

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