第74話不機嫌で、どちらも最初に過ちを認めたくない

「朗報よ。ジャスパーの怪我はたいしたことないわ。軟膏を少し塗っておけば、二、三日もすれば元どおり」

ソーラはジャスパーの顔を確認し終えると、ほっと息を吐いた。

「ジャスパー、ここに数日置いたほうがいいかしら?」ソーラは考え込んでから尋ねた。

エミリーは首を横に振る。「ジェームズがどう思おうと関係ないわ。トーマス夫人も、ほかの人たちも、そんなの認めない」

「私だったら、とっくに子ども連れて出ていってる。こんなくだらない揉め事に付き合ってられないもの」

ソーラは鼻で笑った。

エミリーは困ったように微笑む。正直、責任感さえなければ、ずっと前に見切りをつけていたはずだ。

「ところでソーラ...

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