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フェンリルはほとんどの時間、最低な男だった。私が出ていくのを引き留め、私たちの問題を抱えた、強いられた関係を改善しようとする気もないくせに、一応は私の面倒を見てくれてはいたけれど。

アレクサンドラと、時々ニコレタがいなかったら、私は一日中ほとんどひとりで過ごすことになっていただろう。話し相手もいなければ、やることもない。

だって、彼は気にかけないのだから。

あの忌々しい私の番は、何一つ気にかけやしない。

途切れたため息が唇から漏れた。

将来を思い描き、結婚に関することを何か考えるとき、たくさんのことを想像した。でも、残りの人生をひとりで、子供もできず、ないがしろにされて過ごすことになるなんて、...

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