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彼は鼻先を私の頬にこすりつけ、ゆっくりと肌を撫でた。

「対等な権利よ、フェンリル・ダネシュティ。あなたに触れられる権利があるように、私にだってあるわ」私は囁きながら、背中をゴツゴツした木の幹に強く押し付けられ、まるで自分がその一部になってしまいそうなほどだった。「他の女があなたに触れていいのなら、他の男が私に触れてもいいはずよ」

彼の胸から響いた唸り声に、背筋がぞくりと震えた。

「よくもそんな口を、小さな狼?」彼は吠えた。「よくも俺をからかう気か?」

腰に回された手が肌に強く押し付けられ、指が肉に食い込む。興奮の波が押し寄せるのを感じ、私は太ももをきつく合わせた。体中に熱が広がり、唇から漏れる...

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