第150章

フレイヤ視点

シルバームーン邸に戻ると、窓から月明かりが差し込み、ベッドの上に銀色の模様を描いていた。イーサンは特別なキャンドル――トリカブトとシルバーセージ――に火を灯しており、その神聖な香りが部屋を満たしている。それは古の結合の儀式の一部だった。

「今夜でなくてもいいんだ」彼は私の前に立ち、無防備で率直な表情を見せて言った。「だが、ずっと前に済ませておくべきだったことを、終わらせたいと思っている」

私は彼の顔を見つめた。そこには力強いアルファとしての姿だけでなく、呪いや血にまみれながら私の元へ戦い抜いてきた一人の男の姿があった。私たちが経験してきたすべて――痛み、誤解、喪失――にもか...

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