チャプター 156

ライリー視点

私が勢いよくドアを開けて飛び込んだとき、母は居間で生花を活けている最中だった。私の顔を一目見るなり、母はすぐに花瓶を置いた。

「ライリー? 何があったの?」

私はドアを閉め、鍵がかかっていることを二度確認してから、崩れ落ちるように近くの椅子に座り込んだ。張り詰めていた糸が、ついに切れてしまったのだ。

「任務は失敗だったの?」母は私の向かいに座りながら尋ねた。「どこのパックも同盟に同意してくれなかったとか?」

「もっと悪いの」私は震える声で囁いた。「母さん、見つけたの。私の番(つがい)を」

母の顔が喜びでパッと明るくなった。「まあ、素晴らしいじゃない! 誰なの? どこか...

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