チャプター 57

フレイヤ視点

ライリーの手に握られた水晶の箱を、私は見つめていた。心臓がどくんと音を立てて、胃の底に沈んでいくようだった。箱の中では、銀色の花がかすかな光を放ってきらめいている――私が必死に探していたゴーストムーン・ブルームだ。

「どうしてあなたがゴーストムーン・ブルームを?」私の声は感情でひび割れ、世界が足元から崩れていく。「それはイーサンが私のために集めてくれたものよ!」

ライリーの瞳が悪意に満ちた勝利感に輝き、彼女は私の目の前で箱をぶら下げて見せた。「もう言ったでしょ、これはイーサンが『私』のために摘んできてくれたものよ。どうしてそんな簡単なことが理解できないのかしら?」彼女の声に...

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