第21章

彼の手の中のスマホに映っていたのは、ちょうど涼宮佳奈が上げた投稿だった。昔、たしかに自分は涼宮佳奈を好きだった。そこに関しては、別に否定するつもりもない。

なのに今、その画面を見ても、胸は少しも躍らなかった。

写真の中で笑っている自分の顔が、ひどく見知らぬものに見える。

次の瞬間、胃がきりきりとねじれるように痛み、額に細かな汗がにじんだ。

脳裏をよぎったのは、別の光景だった。しかも、浮かんでくるのは全部、あの女のことばかり。

接待で酒を飲みすぎて、胃の中がぐちゃぐちゃに荒れた夜。

水原茜はベッドからむくりと起き上がると、彼が飲みすぎたと知るや否や、何も言わずにキッチンへ向かった。...

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