第111章

何か一つでも紛失して問題が起きたら、いったい誰に責任を取らせるつもりなのか。

もちろん、そんな言葉を彼は口にはしなかった。

だが、今村梓には伝わっていた。

「大丈夫です。私がこの子たちについていますし――それに、こちらはドクター星野のお弟子さんなんですよ。まさか、ドクター星野を信用なさらないわけじゃありませんよね?」

「ドクター星野なら、もちろん信じている」

後藤教授は彼女本人とは面識がない。だが、若くして名を成した天才ドクターとして、テレビで見かけることは何度もあった。

とはいえ、それと星野星を疑うこととは別だ。

「そんなもの、本当かどうか分かったものじゃないだろう……」

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