第17章 知人に出会う

目黒千音は、最初から予想していたとでも言うように身を翻し、目黒昭利の唐突な奪い取りをあっさりとかわした。

「目黒昭利。まさか、そんなに簡単に証拠を消せると思ってるの? この中の動画、もうメールにアップしてある。今さら私のスマホをひったくって中身を消したところで、無駄よ」

口元に冷たい笑みを刻んだまま、千音は言い放つ。

その言葉を聞いた途端、昭利の手が宙で固まった。目の奥に、露骨な恐怖が滲む。

「この……悪辣な女! どうしてそんなこと……! 目黒千音、お前がそれを流したら俺は終わりだ! 目黒家だって俺のせいで恥をかく!」

声が、わずかに震えていた。

殴りたい。スマホを叩き落として壊...

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