第51章 暴く

形勢が一気に崩れ、客席から突き刺さる視線は刃のようだった。疑念と非難のざわめきが、雪崩のように押し寄せる。

『A』は完全に狼狽し、ほとんど反射で辻永のもとへ駆け寄った。

「辻社長、見捨てないでください……! この状況、どう収拾すれば……」

辛うじて理性は残っているのか、声はひどく小さく、泣き声を噛み殺している。両手で辻永の腕にすがりつき、離そうとしない。

その親しげで必死な態度に、周囲は「何を揉めているんだ」と首をかしげた。だが当の辻永の顔は、みるみる険しく沈んでいく。

――もともと後ろ暗い。なのに、この場で縋りつかれてはたまらない。

「何を言ってるんだ。俺だってお前に騙されてた...

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